この記事では伏見稲荷大社の神田で行われる神事・水口播種祭についてくわしくご紹介します。
五穀豊穣のご利益があると言われる伏見稲荷大社はその名前の通り「稲」とはとても深いつながりがあります。
伏見稲荷大社の主祭神・宇迦之御魂神は穀物の神様なんですよ!
伏見稲荷大社の境内にある神田では稲荷大神様にお供えするための稲が育てられ、春から秋にかけて神事が3回行われます。水口播種祭はその一番はじめの神事なんですよ。
この記事の内容
伏見稲荷大社の神田で行われる水口播種祭(4月12日11時〜)
水口播種祭は神田で3回行われる神事の一番はじめの神事。立派な稲に育つよう稲荷大神様に祈願するお祭りです。
この記事中ではルビを振っていますが、「水口播種祭」の読み方は「みなくちはしゅさい」です。
一般的にはあまり聞きなれない播種とは種まきのことなんですね。
水口播種祭では伏見稲荷大社の境内にある神田につくられた苗代に斉種がまかれます。
伏見稲荷大社の神事はその年の曜日にかかわらず決まった日時で行われることが多いですが、水口播種祭も毎年4月12日11時〜行われる神事。
まずはじめに本殿でご祈祷が行われ、その後、神田に場所を移します。本殿での神事は撮影が禁止されていますが、神田での神事は撮影することもできますし、観光的には神田での神事が見応えがありますね。
神田では菅笠姿の早乙女が籾をまき、神楽女による雅やかな歌声が響きます。
水口播種祭は本殿で30分弱、神田で20分ほどの神事が行われますよ。それぞれ順番にご紹介しますね!
水口播種祭〜本殿での神事
はじめに本殿で神事が行われます。本殿での神事は写真撮影や録画等ができませんが、本殿の近くにいると雅楽器の音色が聴こえてきますよ。
伏見稲荷大社の本殿はどこにある?
まず水口播種祭が行われる本殿の場所を確認しておきましょう。
伏見稲荷大社は表参道から楼門、外拝殿、内拝殿、本殿が一直線に配置されているんですね。
大きな楼門をくぐり、すぐ目の前にあるのが外拝殿で、その奥に見えているのが内拝殿です。
本殿と内拝殿は別の建築物ですが、ぴったりとくっついているので、正面からはひとつの建物のように見えます。
水口播種祭のようすは内拝殿や本殿の外からも見学することはできますよ。
本殿で行われる神事の時間は?
神事の時間になると、本殿の北側にある社務所から神職が出て来られるので、社務所の前に人だかりができます。
警備員さんによって神職が通る道が確保され、写真撮影が禁止であることが周知されます。
神職が社務所から出て来られるのはだいたい11:00過ぎ。本殿での神事は11:30ごろまで行われます。
その後、本殿から神田まで神職をはじめ神事にかかわる人が移動するんですね。
水口播種祭〜神田での神事
水口播種祭の後半は神田に舞台を移し、神職によって祈願された後、斉種(籾)が苗代にまかれます。
伏見稲荷大社の神田への行き方
伏見稲荷大社の神田は本殿から5〜6分ほど歩いたところにあります。
社務所の横の鳥居をくぐり、階段を上がります。
階段を上がると正面に玉山稲荷社があるので、左に行きます。
稲荷山へ向かう道の途中に朱色の橋(十石橋)があるので、この橋を渡って左の道を進みます。
左側に庭園をながめながら道なりに歩いて行くとすぐに神田に到着します。
水口播種祭
11:30ごろに本殿での神事が終わると神職たちが神田へ向かいます。
本殿での神事は写真に撮ることができませんが、神田での神事は写真撮影OKなんですね。なので、本殿で神事が行われている間に神田で待機している人もいます。
11:30過ぎになると神職たちが続々と神田に到着。これから神田にまかれる斉種も運ばれて来ました。
菅笠姿の早乙女も次々と神田に入って行きますね。
これから神田にまかれる斉種が立派な稲に育つように祈願されます。
まずは神職によって神田が清められます。
神田の数ヶ所に白い旗のようなものが立てられました。
そして、いよいよ斉種が取り出されます。
斉種は伏見稲荷大社の宮司から監督者に手渡されました。
監督者を先頭に菅笠姿の人たちが神田へ入って行きますね。
神楽女の雅やかな歌声が響きわたり、神田は独特の雰囲気に包まれます。
神田につくられた苗代に、早乙女たちの手によって斉種(籾)がまかれていきます。
五穀豊穣のご利益のある伏見稲荷大社にとって大切な神事のひとつである水口播種祭。
神田で行われる神事は11:30ごろから20分ほどです。写真撮影もOKな神事ですので、ぜひタイミングを合わせて神田に足を運んでみてくださいね。
神田で行われる神事
伏見稲荷大社の神田では水口播種祭の後に2回神事が行われます。
田植祭(6月10日 13時〜)
神田に早苗を植え付ける神事が田植祭です。
田植祭の概要
- 日時: 6月10日 13時〜
- 内容: ご神前に日々供饌されるご料米の稲苗を神田へ植えるお祭
抜穂祭(10月25日 11時〜)
神田に豊かに稔った稲を収穫するのが<抜穂祭ですね。
抜穂祭の概要
- 日時: 10月25日 11時〜
- 内容: 4月の水口播種祭、6月の田植祭と大神のみたまの働きによって成長し稔った稲を刈り取るお祭
神田の概要
住所 |
〒612-0882 京都府京都市伏見区深草藪之内町68 |
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広さ |
約3.3アール(100坪) |
予想収穫量 |
約150kg(二俵半) |
神事 |
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水口播種祭|フォトギャラリー
この記事の主な更新履歴
この記事の情報は更新時点のものです。
- 2019年4月: 公開