伏見稲荷大社の表参道|大きな鳥居から楼門までが一直線の美しい参道

伏見稲荷大社ってどんなところ?

この記事では伏見稲荷大社表参道についてくわしくご紹介します。

一般的に神社の正面に位置する参道のことを表参道と言います。

特に伏見稲荷大社の表参道は入り口にある大きな鳥居(一番鳥居)から伏見稲荷大社の正門とも言うべき楼門ろうもんまでが一直線に伸びている美しい参道となっています。

伏見稲荷大社の表参道とは?

伏見稲荷大社の表参道は入り口の大きな鳥居から楼門ろうもんまでが一直線に伸びている石畳の美しい参道です。見どころも多く、伏見稲荷大社を訪れる多くの人がカメラを向ける絶好の撮影スポットでもあります。

石畳が美しい参道
石畳が美しい参道

表参道の直線上に主要な社殿が配置されている

伏見稲荷大社の表参道は西から東に向かって一直線に伸びています。

興味深いのは入り口にある一番鳥居から楼門ろうもん、そして外拝殿げはいでん内拝殿ないはいでん、本殿と境内の主要な社殿が一直線に配置されていること。

さらに本殿と同じく稲荷大神が祀られている奥宮おくみややもともと稲荷大神が降り立ったとされる稲荷山の三ヶ峰(一ノ峰・二ノ峰・三ノ峰)もが表参道の直線上にあるんです。

伏見稲荷大社の主要な社殿の配置

表参道があると言うことは「裏参道」もある?

伏見稲荷大社には表参道のほかに「裏参道」と呼ばれる参道もあります。裏参道は神幸道」とも言われています。

裏参道は2020年5月に舗装工事が完了し、表参道と同じく美しい参道に生まれ変わりました。

伏見稲荷大社の裏参道
伏見稲荷大社の裏参道

お土産物屋さんやお食事処が連なる裏参道はにぎやかなイメージです。伏見稲荷名物のきつねせんべいやすずめの丸焼きも店頭に並んでいますよ。

裏参道のお土産物屋さん
裏参道のお土産物屋さん

伏見稲荷大社の表参道の場所・行き方は?

伏見稲荷大社の表参道はJR奈良線・稲荷駅を出るとすぐ目の前に! 京阪本線・伏見稲荷駅からは徒歩5分で到着します。

JR奈良線・稲荷駅の目の前に表参道がある
JR奈良線・稲荷駅の目の前に表参道がある

ちなみに京阪本線・伏見稲荷駅からは伏見稲荷大社に向かうと先に裏参道の入り口に到着します。裏参道の入り口を右(南)へ曲がり100メートルほど歩くと表参道です。

京阪本線・伏見稲荷駅から表参道への行き方

伏見稲荷大社の表参道の見どころ

伏見稲荷大社の表参道には見どころがたくさんあります。表参道の入り口から楼門ろうもんまでの撮影ポイントや見どころなどをご紹介します。

楼門
楼門

一番鳥居

表参道には2つの大きな鳥居がありますが、入り口に建っているのが一番鳥居です。

一番鳥居
一番鳥居

大きな鳥居はインパクトがあり、記念写真を撮りたくなるポイントですね。ですが、伏見稲荷大社の前はクルマも通る道路(直違橋すじかいばし通り)なので撮影時にはご注意ください。

石柱(社号標)ときつね像

一番鳥居に向かって右手前には「伏見稲荷大社」と書かれた石柱(社号標)ときつね像があります。ここも観光客に人気の撮影スポットです。

石柱(社号標)ときつね像
石柱(社号標)ときつね像

伏見稲荷大社の境内や稲荷山には無数のきつね像がありますが、稲穂をくわえて躍動的なデザインのきつね像はめずらしいですよ。

きつね像
きつね像

伏見稲荷大社祭事表

一番鳥居に向かって左手前には伏見稲荷大社の祭事表が掲げられています。

伏見稲荷大社祭事表
伏見稲荷大社祭事表

この祭事表でその年に伏見稲荷大社で行われる祭事の日時を確認することができます。

今年の祭事日程を確認できる
今年の祭事日程を確認できる

熊野社くまのしゃ藤尾社ふじおしゃ霊魂社れいこんしゃ

一番鳥居をくぐり100メートルほど歩くと左側に小さな社殿が3つ並んでいる敷地があります。

左から順番に、熊野社くまのしゃ藤尾社ふじおしゃ霊魂社れいこんしゃです。

熊野社・藤尾社・霊魂社
熊野社・藤尾社・霊魂社

伏見稲荷大社の境内にあるほかの社殿に比べると規模は小さいですが、熊野社くまのしゃ藤尾社ふじおしゃは重要文化財・つけたりに指定されている、歴史のある社殿です。

敷地の入り口には「官幣大社 稲荷神社」と刻まれた石柱(社号標)があります。

石柱(社号標)
石柱(社号標)

現在の伏見稲荷大社は1871年(明治4年)に制定された近代社格制度において官幣大社となり当時は「稲荷神社」が正式名称だったんですね。

駐輪場(無料)

熊野社くまのしゃ藤尾社ふじおしゃ霊魂社れいこんしゃの敷地のちょうど真向かいには駐輪場の入り口があります。

京都市内の観光地を自転車でまわるのも気持ち良さそうですね。

駐輪場の入り口
駐輪場の入り口

手水鉢ちょうずばちと石灯篭

少しわかりにくいかも知れませんが、二番鳥居の手前の左脇に今は使われていない手水鉢ちょうずばちが置かれています。

近くの案内板には、1694年(元禄7年・江戸時代中期)に京都町奉行・小出淡路守によって奉納されたことが書かれています。

手水鉢
手水鉢

また手水鉢ちょうずばちの近くにある石灯篭には「明和八年」と刻まれており伏見稲荷大社の長い歴史を感じることができます。(明和8年は1771年・江戸時代後期です。)

石灯篭
石灯篭

儀式殿ぎしきでん

伏見稲荷大社の境内でも印象的な建物が儀式殿ぎしきでんです。

儀式殿
儀式殿

儀式殿ぎしきでんは表参道と裏参道の間にあるコンクリート造の建物で、上空から見ると2つの正方形を組み合わせてできる「八芒星」の形をしています。

これはぜひ「Googleマップ」の航空写真でご覧ください。

「儀式殿」の航空写真

お正月〜初午大祭はつうまたいさいの期間は儀式殿ぎしきでんが臨時の御朱印授与所になることもあります。

儀式殿が臨時の御朱印授与所に
儀式殿が臨時の御朱印授与所に

お手洗い(トイレ)

2つ目の鳥居の左手前にはお手洗い(トイレ)があります。

お手洗い(トイレ)
お手洗い(トイレ)

稲荷山にはトイレが少ないので稲荷山にのぼる予定がある場合はトイレを見つけたタイミングで利用するのがおすすめです。

駐車場(無料)

伏見稲荷大社の境内にある駐車場は無料で利用することができます。

表参道にも面しているので、利用できると便利ですね。ただし(特に週末は)すぐに満車になってしまうので「利用できればラッキー」ぐらいの心持ちが良いかも。

境内の駐車場(無料)
境内の駐車場(無料)

二番鳥居

二番鳥居は楼門ろうもんといっしょに写真におさめることができるので人気の撮影スポットになっています。

日中は観光客が多いですが、早朝や夜間(楼門ろうもんのライトアップは日没〜21:00まで)だと人が映り込まない写真を撮ることもできますよ。

二番鳥居
二番鳥居

車祓所

二番鳥居の右側には車祓所があります。

車祓所
車祓所

伏見稲荷大社のご利益のひとつに「交通安全」があります。「交通安全」の祈願は初穂料5,000円から申し込むことができ、クルマのお祓いもしてもらえます。

ただしクルマのお祓いは平日のみで、下記は除かれますので事前にご確認ください。

クルマのお祓いができない日

  • 毎月1日
  • 土日曜日・祝日
  • 祭事のある日
  • 雨天

手水舎ちょうずや

楼門ろうもんの手前には手水舎ちょうずやがあります。

手水舎
手水舎

ただし2021年4月現在は感染症対策のため楼門ろうもんの手前の手水舎ちょうずやは利用できません。

感染症対策で使えない
感染症対策で使えない

楼門ろうもんときつね像

楼門ろうもんとは屋根のある2階建ての門のことです。特に伏見稲荷大社の楼門は階段の上に建てられていることもあり、表参道の入り口からもよく見えます。京都市内にある神社の楼門ろうもんの中でも最古で最大のものです。

楼門ろうもんはあの豊臣秀吉によって建立されたもので、重要文化財に指定されています。

楼門
楼門

また楼門ろうもんの手前には左右に2体のきつね像が狛犬のように配置されています。

伏見稲荷大社・稲荷山には無数のきつね像が飾られていますが、きつね像によって口にくわえているものが違うのでぜひ注目してみてください。

きつね像(左)
きつね像(左)

楼門ろうもんをくぐると目の前に外拝殿げはいでんが見え、参道は本殿へと続きます。

楼門をくぐると外拝殿が見える
楼門をくぐると外拝殿が見える

さまざまな表情を見せる表参道

伏見稲荷大社の表参道は訪れる時期によってさまざまな表情を見せてくれます。もしも伏見稲荷大社を訪れたことがあるなら、以前とは別の季節・別の時間帯に参拝してみると良いかも知れません。

本宮祭の夜
本宮祭の夜

お正月には屋台が並ぶ表参道

伏見稲荷大社は(通常時であれば)毎年お正月の三が日には250万人以上の人が参拝する初詣ランキング上位の神社です。表参道の両脇には屋台が並びます。

屋台が並ぶ
屋台が並ぶ

近年では楼門ろうもんの手前に巨大なスクリーンが登場するようになりました。

巨大なスクリーン
巨大なスクリーン

雪の日の表参道

京都市内の南部にある伏見稲荷大社は冬でも積雪することはあまりありません。

ですが、数年に一度まとまった雪が降ることがあり、伏見稲荷大社の境内も真っ白に覆われます。

雪の日の表参道
雪の日の表参道

きつね像もこの通りです!

きつね像にも雪が積もる
きつね像にも雪が積もる

雪の降るタイミングに合わせることはできませんが、もしも機会があれば伏見稲荷大社の雪景色を楽しんでください。参道や石の階段は滑りやすいのでご注意を。

表参道に咲く桜

桜の季節に伏見稲荷大社を訪れると(それほど多くはありませんが)表参道に咲く桜を楽しむことができますよ。

入り口の石柱(社号標)の近くに2本の桜の木が植えられており、桜を背景にきつね像の写真を撮ることができます。

表参道入り口のきつね像
表参道入り口のきつね像

表参道沿いに桜並木があると美しいですが、一番鳥居の右手(駐車場側)に少しだけ。

一番鳥居の近くの桜
一番鳥居の近くの桜

儀式殿ぎしきでんの庭園にも桜の木があります。

儀式殿の庭園
儀式殿の庭園

この儀式殿ぎしきでんの桜側から楼門ろうもんの方を見るとこんな写真を撮ることもできますよ。

楼門・二番鳥居と桜
楼門・二番鳥居と桜

稲荷祭いなりさいでは表参道にトラック行列が!?

伏見稲荷大社の年中行事の中でも大きな祭事ひとつが4月下旬(その年によって異なる)〜5月4日にかけて行われる稲荷祭いなりさいです。

稲荷祭ののぼり
稲荷祭ののぼり

稲荷祭いなりさいでは稲荷大神が5基のお神輿で氏子区域を巡幸し伏見稲荷大社 御旅所おたびしょ奉安殿ほうあんでんにおとどまりされます。

神幸祭しんこうさい還幸祭かんこうさいの時にはお神輿を載せたトラックが表参道をゆっくりと走行します。

稲荷祭いなりさいの日程

  • 神幸祭: 4月20日最近の日曜日 11:00〜
  • 還幸祭: 5月3日 16:00〜
  • 後宮祭: 5月4日 10:00〜

こちらは還幸祭かんこうさいのようすです。お神輿を載せたトラックの行列は迫力がありますね。

お神輿を載せたトラックの行列
お神輿を載せたトラックの行列

何台ものトラックが表参道を通ります。5基のお神輿を載せたトラックはそのまま外拝殿げはいでんの近くまで移動し、お神輿の中の神璽しんじが本殿に戻されます。

表参道を進むトラック
表参道を進むトラック

雨の日の表参道

雨の日の観光は憂うつなもの。

ですが、雨によって砂埃が洗い流され、朱色の鳥居もいつもより艶っぽく美しく見えます。

雨の日の表参道
雨の日の表参道

本宮祭もとみやさいでは表参道にも無数の提灯が飾られる

7月に行われる本宮祭もとみやさいでは伏見稲荷大社の境内には無数の提灯が飾られます。

本宮祭の楼門
本宮祭の楼門

表参道では両端に提灯が飾られ、美しい直線がより一層際立ちます。

美しい直線が際立つ
美しい直線が際立つ

秋の表参道

秋の表参道は参道沿いの紅葉が赤く染まり、楼門ろうもんへと続きます。

表参道沿いの紅葉
表参道沿いの紅葉

史上初! 表参道にレッドカーペットが敷かれる!

2016年12月6日には映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の主演・福士蒼汰さんと小松菜奈さんが伏見稲荷大社を訪れ、映画のヒット祈念イベントが行われました。

伏見稲荷大社の境内が『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のロケ地として使われた縁があるんですね。

イベントでは表参道にレッドカーペットが敷かれ、ふたりは人力車に乗って登場しました。

もしかしたら伏見稲荷大社の表参道にレッドカーペットが敷かれるのはこの日の一度きりかも知れませんね。

表参道|フォトギャラリー

一番鳥居と桜
一番鳥居と桜
夜の表参道
夜の表参道
石畳が美しい
石畳が美しい
きつね像
きつね像

この記事の主な更新履歴

この記事の情報は更新時点のものです。

  • 2021年4月: 公開