この記事では伏見稲荷大社の境内にある奥宮についてくわしくご紹介します。
奥宮は全国に約30,000社以上ある稲荷神社の総本宮・伏見稲荷大社の境内にあります。
大きな社殿ではありませんが、摂社や末社ではなく、稲荷大神を祀る社として古くは上御殿と呼ばれており、境内社の中でも別格の社とされています。
奥宮とは? 歴史・言い伝え
奥宮は本殿と同じく稲荷大神を祀る社です。古くは上御殿と呼ばれており、伏見稲荷大社の境内にある摂社や末社とは別格とされています。安土桃山時代に建立された社殿は国の重要文化財に指定されています。
奥宮の御祭神は稲荷大神
奥宮の御祭神は本殿と同じく稲荷大神です。
伏見稲荷大社の本殿には五柱の神様が祀られており、主祭神である宇迦之御魂大神が稲荷大神と同一だと考えられているんですね。
本殿に祀られている御祭神
- 宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)
- 佐田彦大神(さたひこのおおかみ)
- 大宮能売大神(おおみやのめのおおかみ)
- 田中大神(たなかのおおかみ)
- 四大神(しのおおかみ)
奥宮|伏見稲荷大社公式「観光音声ガイド」
奥宮は伏見稲荷大社公式の「観光音声ガイド」でも紹介されています。(「観光音声ガイド」は日本語・英語・中国語・韓国語の4ヶ国語対応です。)
奥宮の前に設置された案内板のQRコードを読み込むとアクセスすることができます。
奥宮の場所・行き方は? 伏見稲荷大社の本殿からはどれぐらい?
奥宮は伏見稲荷大社の本殿から千本鳥居へ続く参道の途中にあります。本殿からは3分ほどで到着します。
奥宮は伏見稲荷大社の本殿(内拝殿)でお参りをしたあとに訪れると良いでしょう。奥宮は有名な千本鳥居へと続く参道沿いにありますよ。
奥宮へ行くにはまず本殿の左側の参道を通り、権殿の隣(北側)にある鳥居をくぐって階段を上がります。
階段を上がると正面に玉山稲荷社があります。ここを右に曲がります。(左へ行くと大八嶋社やお産場稲荷です。)
玉山稲荷社の前を右に曲がると、さらに階段が続きます。この先に有名な千本鳥居があるので、たくさんの観光客がこちらへ向かって歩いて行きます。
この階段の上に見えているのが奥宮です。
階段を上がったところには2つの社殿が建っていますが、右側の社殿が奥宮です。(左側にある小さな社殿は白狐社です。)
奥宮の見どころ
奥宮は本殿と同じく流造で建てられています。
流造は横から見ると屋根が正面に向かって長く伸びており、美しい曲線状になっているのが特徴です。
伏見稲荷大社の本殿は正面にある内拝殿に向かって屋根が伸びていますね。
こちらは奥の院に続く参道から奥宮の裏側を見たところです。本殿のように裏側にはお賽銭箱はありません。
伏見稲荷大社で白色の動物を見るとついつい白狐を思い浮かべますが、奥宮の木鼻の白い動物は象でしょうか。
夜の奥宮
伏見稲荷大社・稲荷山は24時間参拝することができます。夜の伏見稲荷大社には昼間とはまったく異なる独特の雰囲気があり、あえて夜に訪れる人も多いです。千本鳥居の手前にある奥宮は夜間でも比較的訪れやすいと言えるでしょう。
権殿の隣(北側)にある鳥居をくぐり、稲荷山に向かう参道に入ると明かりがぐんと少なくなります。ここから先は十分気をつけてくださいね。
玉山稲荷社の前を右に曲がり、千本鳥居へ向かう参道も参拝客が多い昼間とは雰囲気が違います。
階段の上に奥宮が見えます。手前にある電灯のおかげで奥宮の周辺が明るく照らされていますね。
奥宮の先には千本鳥居、奥社奉拝所(奥の院)がありますが、ここからはさらに明かりが少なく、暗くなっていきます…
奥宮の概要
奥宮の概要です。
住所 |
〒612-0805 京都府京都市伏見区深草開土口町68 |
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ご祭神 |
稲荷大神 |
例祭日 |
1月4日 10時 |
格式 |
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創建・建立 |
天正年間(1573年〜1592年・安土桃山時代)建立 |
ご利益 |
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拝観時間 |
24時間参拝可能 |
拝観料 |
無料 |
奥宮の駒札・立て札・由緒書き
奥宮(重要文化財)
- 御祭神 稲荷大神
- 例祭日 一月四日 午前十時
- 構造 三間社流造 檜皮葺
- 建立 天正年間(一五七三〜一五九二)
この社殿は、本殿と同様の流造で建てられ、摂社でも末社でもなく稲荷大神を祀ることから、他の境内社とは別格の社である。
『長禄三年(一四五九)指図』には「命婦」として記され、存在が確認できる。
『明応遷宮記録』(一四九九)には西側に八間の回廊があったことが記されているが、この回廊は現存していない。
現在の社殿は天正年間に建立されたもので、元禄七年(一六九四)に修復された。
奥宮|フォトギャラリー
この記事の主な更新履歴
この記事の情報は更新時点のものです。
- 2021年3月: 公開