伏見稲荷大社の神田|水口播種祭・田植祭・抜穂祭が行われる

伏見稲荷大社ってどんなところ?

この記事では伏見稲荷大社の神田しんでんについてくわしくご紹介します。

伏見稲荷大社の主祭神・宇迦之御魂神うかのみたまのかみは穀物の神様です。神田ではシンボルとも言うべき稲が育てられ、春から秋にかけて3回神事が行われます。

水口播種祭みなくちはしゅさい・田植祭・抜穂祭ぬきほさいは毎年決まった日時で実施されるので、神事に合わせて伏見稲荷大社を訪れるのもおすすめですよ。

伏見稲荷大社の神田

伏見稲荷大社の境内にある神田では春から秋にかけて稲が育てられます。収穫された稲は稲荷大神様にお供えされます。

伏見稲荷大社の神田
伏見稲荷大社の神田

伏見稲荷大社の神田は1948年(昭和23年)に現在の場所に設置され、今では4月12日の水口播種祭みなくちはしゅさい、6月10日の田植祭、10月25日の抜穂祭ぬきほさいと3回の神事が行なわれます。

神田の近くに説明書きが設置されていますよ。

神田の説明
神田の説明

説明書きによると、神田の広さは3.3アールあり、秋には約150kgのお米が収穫されるそうです。収穫されたお米は11月23日に行なわれる新嘗祭にいなめさいで稲荷大神様にお供えされるんですね。

伏見稲荷大社 神田

伏見稲荷大社のお田植は、「小槻干恒宿禰記」に永正十四年(一五一七)六月五日に行われたことが見えますが、いつの頃よりか廃絶し、昭和五年昭和天皇御即位御大禮ごたいれい記念事業の一つとして向日市寺戸町二枚田に五反歩程の神田が設置されました。

しかし、諸般の事情により、昭和二十三年緑豊かなこの稲荷山の麓に移設されました。

神田の広さは約三.三アール(一〇〇坪)約百五十キロ(二俵半)の収穫が予想されます。

神田より収穫された初穂は諸祭典の神饌米しんせんまいとして用います。

神田の場所・行き方は? 伏見稲荷大社の本殿からはどれぐらい?

伏見稲荷大社の神田は稲荷山の麓、おさんば池の近くにあります。本殿からは5〜6分のところにあります。参道から少し外れますが、緑が豊かな場所で癒されますよ。

初夏の神田
初夏の神田

神田の場所

伏見稲荷大社の神田を地図で見るとこの位置になります。矢島ヶ池(おさんば池)のほとりですね。

おさんば道からは八島ヶ池(おさんば池)の奥にあるのが見えます。

神田の場所
神田の場所

神田のそばには稲荷山の中腹にあるこだまヶ池(新池)から小川が流れています。

中腹にある谺ヶ池(新池)から流れる水
中腹にある谺ヶ池(新池)から流れる水

こだまヶ池(新池)は熊鷹社の社殿の背後に広がる池で、霊峰・稲荷山の中でも特に強大なパワースポットと呼ばれる場所。神田の稲もその水で育てられるんですね。

谺ヶ池(新池)
谺ヶ池(新池)

本殿から神田までの行き方

伏見稲荷大社の本殿から神田までは5〜6分で行くことができます。

社務所の横にある鳥居をくぐり、階段を上ります。

社務所の横の鳥居
社務所の横の鳥居

階段を上がると正面に玉山稲荷社があるので、左へ進みます。(右へ行くと有名な千本鳥居があります。)

玉山稲荷社の前を左へ
玉山稲荷社の前を左へ

そのまま左へ行くとおさんば道(大八嶋社お産場稲荷)があり、右へ行くと神田(神苑)へと続きます。

神苑へ
神苑へ

啼鳥菴ていちょうあんの前の参道を進み、稲荷山の方へ向かいます。

啼鳥菴の前の参道
啼鳥菴の前の参道

すぐに朱色の十石橋が見えて来るので、橋を渡りましょう。

十石橋を渡る
十石橋を渡る

神田へは十石橋を渡ったらすぐに左へ曲がります。

十石橋を渡って左へ
十石橋を渡って左へ

そのまま道なりに歩いて行きましょう。近年、八島ヶ池(おさんば池)のほとりは整備されており、春は桜が咲き、秋には紅葉を見ることができますよ。

道なりに歩いて行く
道なりに歩いて行く

しばらく歩くと神田に到着しますよ。

神田が見えた
神田が見えた

神田で行われる神事

伏見稲荷大社の神田では稲荷大神様にお供えされる稲が育てられます。豊作となるように水口播種祭みなくちはしゅさい(4月12日)、田植祭(6月10日)、抜穂祭ぬきほさい(10月25日)の神事が行なわれます。実施日時は毎年変わりません。

神田で行われる神事
神田で行われる神事

水口播種祭みなくちはしゅさい(4月12日 11時〜)

水口播種祭みなくちはしゅさいでは立派な稲に育つように稲荷大神様にお祈りをした後、神田につくられた苗代なわしろ菅笠すげがさ姿の信者さんたちが続々と入ります。

水口播種祭
水口播種祭

苗代に斉種ゆだね(籾)がまかれていきます。

斉種(籾)をまく
斉種(籾)をまく

水口播種祭みなくちはしゅさいの概要

  • 日時: 4月12日 11時〜
  • 内容: 稲種いなだね苗代田なわしろだにおろすにあたり、大神にその充実した生育を祈願するお祭

水口播種祭みなくちはしゅさい」の記事を読む

田植祭(6月10日 13時〜)

苗代で育った早苗を神田に植え付けるのが田植祭です。

田植祭
田植祭

田植祭では神楽女かぐらめによる御田舞おたまいが披露されます。神田には雅楽器の音色が響き渡り、雅やかな雰囲気が流れます。

神楽女による御田舞
神楽女による御田舞

早苗は一列に並んだ早乙女らによって植え付けられていきますが、腰をかがめながらの作業は大変そうですね。

早苗を植え付ける
早苗を植え付ける

田植祭の概要

  • 日時: 6月10日 13時〜
  • 内容: ご神前に日々供饌ぐせんされるご料米りょうまい稲苗いななえを神田へ植えるお祭

抜穂祭ぬきほさい(10月25日 11時〜)

田植祭で神田に植え付けられた早苗は夏を過ごし、秋になると稲穂が豊かに実ります。

豊かに実った稲穂
豊かに実った稲穂

神田で成長した稲がどんどん収穫されていきます。収穫された稲は新嘗祭にいなめさい(11月23日)で稲荷大神様にお供えされ、稲藁いなわら火焚祭ひたきさい(11月8日)で焚き上げられます。

収穫が進む
収穫が進む

抜穂祭ぬきほさいの概要

  • 日時: 10月25日 11時〜
  • 内容: 4月の水口播種祭みなくちはしゅさい、6月の田植祭と大神のみたまの働きによって成長し稔った稲を刈り取るお祭

神田の概要

住所

〒612-0882 京都府京都市伏見区深草藪之内町68

広さ

約3.3アール(100坪)

予想収穫量

約150kg(二俵半)

神事

神田|フォトギャラリー

おさんば池
おさんば池
春の神田
春の神田
稲が育つ
稲が育つ
秋の収穫
秋の収穫

この記事の主な更新履歴

この記事の情報は更新時点のものです。

  • 2019年4月: 公開