この記事では伏見稲荷大社の末社・熊鷹社についてくわしくご紹介します。
熊鷹社は霊験あらたかな稲荷山の中でも特に強力なパワースポットとして伏見稲荷大社・稲荷山の参拝者に人気があります。
熊鷹社の背後に広がる谺ヶ池(新池)にもさまざまな言い伝えがあるんですよ。
熊鷹社とは? 歴史・言い伝え
熊鷹社は稲荷山の中腹に広がる谺ヶ池(新池)の石積みに設けられた社殿。熊鷹大神が祀られ、伏見稲荷大社随一のパワースポットとして知られています。
熊鷹社は奥社奉拝所と三ツ辻の途中の参道沿いにある伏見稲荷大社の末社です。
参道をはさんで向かいにあるお茶屋さん・竹屋でロウソクを買ってお供えをし、熊鷹大神へお願いごとをしましょう。
参拝客が多い日にはおびただしい数のロウソクが燃えさかり、独特の雰囲気がただよっていますよ。
熊鷹社の場所・行き方は? 伏見稲荷大社の本殿からはどれぐらい?
伏見稲荷大社の本殿からは20分ほど。標高233mの稲荷山の中でもふもとに近く、比較的参拝しやすい場所にあります。
千本鳥居・奥社奉拝所から熊鷹社までの行き方
有名な千本鳥居を通り抜けたところにある奥社奉拝所。奥社奉拝所の北側にある鳥居(千本鳥居を出て左側にある鳥居)は稲荷山の山頂へつながっています。
この参道の途中に熊鷹社があるんですね。ここからは15分ほどで熊鷹社に到着します。
伏見稲荷大社の鳥居と言えば千本鳥居が有名ですが、千本鳥居の先も朱色の鳥居が山頂まで連なっています。
途中に根上がりの松(膝松さん)や伏見神寳神社があります。
しばらく歩くと、伏見稲荷大社境内案内図が設置された場所に到着します。
左へ行けば、伏見稲荷大社の本殿がある方へ戻ります。熊鷹社・谺ヶ池(新池)へはここを右へ曲がり、5分ほど歩けば到着しますよ。
途中の参道沿いにトイレがあります。稲荷山の中にはトイレがほとんどないので、熊鷹社やそれよりも山頂へ行く場合はこのトイレを利用しておきましょう。
熊鷹社まではもう少しですが、こんなふうに朱色の鳥居がずっと続きます。
参道の横には小川が流れており、春〜秋には魚やカメの姿を見つけることができますよ。
少し歩くと階段が見えてきますが、ここまでの道は比較的なだらかなので、この階段は少し急に見えるかも知れませんね。
ですが、この階段を上がれば熊鷹社です。
階段の横には谺ヶ池(新池)からの水が勢いよく流れています。水の流れる音が夏には涼しさを感じさせてくれるんですよね。
階段を上がると、山頂への参道は左へ続いています。少しわかりにくいですが、左の建物が竹屋さん、奥に見えている鳥居が山頂への参道、そして右の建物が熊鷹社の社殿です。
啼鳥菴(稲荷茶寮)から熊鷹社までの行き方
もうひとつ熊鷹社へのルートを紹介しておきますね。本殿からはこちらの方が近道ですが、このルートの場合は有名な千本鳥居は通りませんので気をつけて。
啼鳥菴は八島ヶ池のほとりにある休憩所。稲荷茶寮というカフェを併設しています。
啼鳥菴の前の参道を稲荷山の方へ向かうとその先に十石橋があります。
十石橋を渡って道なりに歩くと朱色の鳥居が見えて来ますね。
ここで奥社奉拝所から続いている参道と合流するんですね。
この合流ポイントに先ほどご紹介した伏見稲荷大社境内案内図が立てられています。
熊鷹社のご利益・参拝の仕方
熊鷹社に祀られる熊鷹大神はここぞという大勝負の時に参拝すると良いと言われています。
熊鷹社には古くから伝わる、ある話があります。
行方不明になった人を探す時にこの池のほとりで手を叩き、こだまが返って来た方角に手がかりがあるというもの。
この言い伝えから、熊鷹社の背後に広がる池の名前は新池のほか、谺ヶ池という名前を持っています。
熊鷹社を参拝する時にはぜひ谺ヶ池(新池)のほとりにも足を運んでみてください。
熊鷹社の参拝の仕方
- 竹屋さんでロウソクを買って熊鷹社にお供えをする
- 熊鷹社でお願いごとをする
- 谺ヶ池(新池)のほとりで2回手を叩く
- こだまが返って来る方角と距離を確認する
熊鷹社でお願いごとをした後はこだまが返って来るのを確かめることができる場所へ行きましょう。
稲荷山の山頂とは逆の方向にたくさんのお塚が祀られています。谺ヶ池(新池)のほとりへはこの細い参道を通ります。
お塚群の突き当たりを左へ。
この先に熊鷹社の社殿と谺ヶ池(新池)を見渡せる場所があります。
左の方に見えているのが熊鷹社の社殿です。ここからの眺めを見ると熊鷹社・谺ヶ池(新池)が稲荷山の中でも強力なパワースポットと言われるのがうなずけますよね。
この場所で手を2回叩き、こだまが返って来る方向と距離(速さ)を確認します。先ほどの熊鷹社でのお願いがかなう方向と時期がわかると言われているんですよ。
- こだまが返って来る方向: 幸運を示す方向
- こだまが返って来る距離(速さ): こだまが速く返って来ると願いごとがすぐにかなう
この近くにはあらゆる災難を切ってくれると言われる難切り不動尊もありますよ。願いごとをかないやすくするために、この難切り不動尊にもお参りをしておくと良いですね。
熊鷹社の見どころ
稲荷山の中でも特に独特の雰囲気を漂わせているのが熊鷹社。背後に広がる谺ヶ池(新池)や高低差のあるお塚群など写真におさめたいポイントもたくさん。
実は熊鷹社の社殿の横は通路になっており、人が通ることができるようになっています。
熊鷹社の社殿のちょうど裏側にまわり込むことができました。
この玉垣の間からのぞくと谺ヶ池(新池)をものすごく近くに感じることができます。
また、熊鷹社の近くに広がるお塚群は稲荷山にいくつもあるお塚群の中でも特に規模が大きめ。高低差もあるので、写真の撮影スポットとしてもおすすめですね。
お塚とは稲荷信仰をする人々がそれぞれの名前をつけて祀ったものなんですよ。
熊鷹社の駒札・立て札・由緒書き
熊鷹社(谺ヶ池)
「熊鷹大神」でローソクなど供え、願い事、頼み事などのお祈りを済ませ、難切り不動尊の横、池の畔で柏手を二回打つと幸運を示す方角よりコダマ(谺)が返って来ると言う。
また、コダマが近くより返って来たように思うと願い事は早く叶い、遠くから返って来たように思うと願い事の成就は遅くなると言う古くからの言い伝えがあります。
稲荷山には、随所に玉姫大神が祀られて居りますが、良縁の神様として知られ、若い人達には勿論の事、また商売の相手先の良いご縁をいただく意味から投資家、証券会社など信仰者も多い。
熊鷹社の概要
住所 |
〒612-0805 京都府京都市伏見区深草開土口町 |
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ご祭神 |
熊鷹大神 |
例祭日 |
|
格式 |
末社 |
創建 |
不明 |
ご利益 |
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拝観時間 |
24時間参拝可能 |
拝観料 |
無料 |
2018年台風21号の影響
この記事で使っている谺ヶ池(新池)の写真は2017年4月に撮影したものも含まれています。
実は2018年9月4日に日本に上陸した台風21号は伏見稲荷大社にも被害をもたらしました。
台風21号の影響で折れた木々が谺ヶ池(新池)に倒れ込んでいました。
2019年5月現在、倒木は取りのぞかれており、以前の谺ヶ池(新池)の景観に戻っています。
熊鷹社|フォトギャラリー
この記事の主な更新履歴
この記事の情報は更新時点のものです。
- 2019年2月: 公開
- 2019年5月: 追記